Digit.inkのオープンバッジを活用し、230名超の社員をDX人材として認定

渥美尉士(Digit.ink ジャパンビジネスマネージャー)と吉倉優介氏(日本航空株式会社 デジタルテクノロジー本部)

日本航空株式会社(JAL)は、全社的なGWS(Google Workspace)活用の深化を背景に、GAS(Google Apps Script)スキルを社内資格として位置づけ、現場主導の業務改善を支える仕組みを構築しました。認定証の信頼性確保と資格登録制度との接続を目的に、Digit.inkのオープンバッジ(教育用途に特化したデジタル証明書の一種)を採用し、API連携による認定プロセスの自動化により、全社展開を前提とした安定的な運用を実現しました。社内ポータルでの周知のみで開始された本制度には、想定を上回る累計230名超の社員が参加しました。IT部門の他、総務、調達など間接部門に加えて、空港、整備、客室といった多様な部門において、現場のニーズに即した業務改善が広がっています。本事例は、学習成果を信頼性の高い形で可視化し、業務への実装につなげるスキル証明基盤が、持続的なDXを下支えすることを示しました。

日本航空株式会社(以下、JAL)は、旅客・貨物の定期航空運送事業を中核に、整備、空港地上支援、機内サービス、ITなど、多様な機能をグループとして展開しています。安全運航を最優先とする事業特性のもと、現場から間接部門に至るまで、幅広い部門が緊密に連携する業務構造を有しています。
JALは現在、全社的にGWSを利用しており、次なる焦点は、社内業務効率化と顧客体験価値の向上を図るために、この基盤を活用して各社員主導での業務改善活動が継続的に生まれる状態をいかに構築するかにありました。

当初JALでは、GWSに搭載された自動化ツールであるGASを社員が習得し、業務改善に活用することを目的とした教育プログラムを設計していました。しかし、この取り組みを一過性の学習に終わらせることなく、全社的な業務改善文化として定着させるためには、いくつかの実務的課題が浮き彫りとなりました。
第一に、社員が自発的に習得したスキルを会社に認定してもらうためには、スキル習得の事実を客観的かつ高い信頼性をもって証明する仕組みが不可欠でした。しかし、画像形式による修了証では、容易に改ざんできる点から真正性や管理面において限界があり、システム上で資格を登録するための証跡としては不十分だとJAL担当者は考えていました。第二に、全社規模での展開を前提とした場合、認定証の発行・管理を人手に依存した運用では持続性を確保することが難しく、効率性と正確性を両立した自動化の仕組みの構築が求められていました。

これらの課題を解決し、社内資格制度を実効性のある仕組みとして定着させるため、JALはデジタル証明書であるオープンバッジの導入を決定し、Digit.inkのソリューションを採用しました。
Digit.inkが提供するオープンバッジは、資格情報の真正性を担保できるデジタル証明書であり、社内資格に対する信頼性の向上を可能にしました。あわせて、人事部との連携のもと、資格取得情報を資格登録制度と接続するための仕組みが整備されました。
また、GWSを用いて構築した認定プロセスとオープンバッジのAPIをGASにより連携させることで、認定証の発行から管理に至る一連の業務を自動化しました。これにより、運用負荷を抑えながら、全社展開を前提とした安定的な運用が可能となりました。現在、本制度は情報セキュリティを考慮してJALドメイン内に限定したクローズドな環境において運用されています。
自動運用を前提とした設計が奏功し、本プログラムはスピーディに浸透させることができました。社内ポータルと社内チャットスペースでの周知のみで開始されたにもかかわらず、当初の想定を上回る累計230名を超える社員が受験し、認定を取得しています。
資格取得者は、IT部門のみならず、様々な間接部門や現場部門に波及し、各自の業務に即した改善に自主的に取り組んでいます。GWSを用いたデータ収集・加工や、条件に応じたリマインドメールの自動送信など、現場のニーズに根ざした具体的な業務改善が数多く生み出されました。「学びたい人に学べる場を提供する」という方針を実現するのに選ばれたのがDigit.inkのスキル証明でした。

Googleフォームで試験を実施し、採点結果のスプレッドシートをDigit.inkのAPIと連携することで、受験から証明書発行までを自動化

私たちは社内のDX推進の一助とするべく、GASスキル認定制度を発足し、Digit.inkのデジタル証明の提供を開始いたしました。サービスとのAPI連携により管理負担の軽減ができており、信頼された証明書を付与することで社員のモチベーションを高めながら、DX推進を加速することができました。

日本航空株式会社 デジタルテクノロジー本部

本プログラムを通じて育成されたGAS活用人財は、業務自動化にとどまらず、ウェブアプリ開発など、より高度なスキル領域へと活躍の幅を広げつつあります。その過程で整備されたオープンバッジによるスキル証明の仕組みは、社員一人ひとりの学習成果を可視化し、業務への実装へとつなげる役割を担っています。
JALにおける本制度の運用において、Digit.inkのソリューションは、スキル証明と認定プロセスの自動化を技術面から支える基盤として機能してきました。現場の工夫や学びが自然に業務改善へと結びつく環境を下支えする仕組みとして、柔軟な拡張性を備えた同ソリューションは、今後の取り組みにおいても幅広い活用が見込まれています。
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